
十干は、その名の通り「甲乙丙丁戊己庚辛壬癸(こうおつへいていぼきこうしんじんき)」の10種類あり、その人の本質を表すものになります。五行(木・火・土・金・水)とその陰陽の組み合わせとなり、その性質は自然界のものに例えられています。日柱・月柱・年柱にそれぞれ1つずつ計算により配置されます。鑑定書をお持ちでない方はこちらで簡易命式が出せます。
・日柱 生まれ持ったパーソナルな面を表す(その人の性質が最も顕著に出る)
恋愛の傾向などもここで見ます
・月柱 仕事や生き方などのオフィシャルな自分を表す
・年柱 社交面を表す(特に親や上司など目上の方との関係)

陽(え・兄) | 陰(と・弟) | |
木 | 甲(きのえ・樹木) | 乙(きのと・草花・ツタ) |
火 | 丙(ひのえ・太陽) | 丁(ひのと・月・炎) |
土 | 戊(つちのえ・山) | 己(つちのと・畑・大地) |
金 | 庚(かのえ・鋼鉄・刀) | 辛(かのと・宝石) |
水 | 壬(みずのえ・海) | 癸(みずのと・雨) |
甲(きのえ・樹木)の特徴

自然界のもので例えると、天に向かってまっすぐ伸びる「樹木」になります。優しさと思いやりで高い理想や目標に向かって突き進んでいく人です。向上心・成長心があります。自ら進んでリーダー役になろうとはしませんが、脇役も好みません。樹木のように一本気で、非常に真面目で芯が通っている性格ですが、それが過ぎてしまうと物事に対して変なこだわりを持ってしまい、融通が利かなくなってしまいます。樹木からテーブルや椅子ができるように、こだわりや偏見を捨てて自由な形に変化する勇気を持つと良いでしょう。大樹は強そうに見えますが、一旦折れてしまうと立ち直るのに時間がかかります。人間関係の摩擦や、自分自身の高め方を誤らないように注意しましょう。
乙(きのと・草花・ツタ)の特徴

自然界のもので例えると、「草花やツタ」になります。草花や蔦は温厚で穏やか、優しい雰囲気があり、色とりどりで感性が豊かです。樹木が一本立ちするのとは違い、草花は群れて咲き、畑化します。その姿のように柔軟で人との協調、調和を大切にします。慎ましさがありながら、雨や風、踏まれても生き抜く忍耐力も。柔軟さがあり内に強さを秘めた「乙」の人ですが、それが時に気迷い・優柔不断、強情・意地っ張りとなって現れることも。悪い癖が出たら方向転換することが大切です。そのままにしておくと、穏やかさゆえに他人から敬われたり愛されたりしていたものが失われてしまいます。草花は環境にかなり左右されます。良き師・良き友、確かな人間関係を築くことが大切です。
丙(ひのえ・太陽)の特徴

自然界のもので例えると、「太陽」になります。太陽は万物を平等に照らし、人の心や身体も暖かくします。明るく積極性があり、行動に表裏がありません。(有か無で中間がない)驚くほどの集中力と持続力があります。大きなエネルギーがあるので華やか、常に注目をされます。エネルギーの使い方を間違えてしまうと、自己中心的になったり、言わなくていいことを言ってしまったり、力を持て余した ただの暑苦しい荒々しい太陽になってしまいます。思いやりを持ち、一貫性を持って人から信用されることを意識すると良いでしょう。谷をも乗り越える精神・身体・そしてスケールの大きな考え方を身につけ、いつも楽しく笑顔で生活することが良い人生を送るポイントになります。
丁(ひのと・月・炎)の特徴

夜の暗闇で美しく輝く月。月が満月や半月、三日月と変化をしていくように、物事にこだわりを持たず、何かを想像する豊かな感性を持っています。辛いことや体を酷使することは好まず、アイディアは出すが行動はしないというところがあります。月は太陽があるからこそ光り輝きます。どのような人に出会うか?ということが非常に重要です。(周りから影響を受けやすい)また、内に秘めた情熱の炎が外に燃え移ってしまうように、挙動が荒々しくなる事があります。気分に流されず、天から授けられた幸運を大切に。母性本能が強く、人のためだと思うと力が出る「丁」の人。「この人のために」という情熱を燃やし続けられる目的・動機・志を見つけると良いでしょう。
戊(つちのえ・山)の特徴

山には何かしら多くの人が感じる魅力があり、いつも人が賑わっています。悠然とした態度で夢や目標を高く掲げていれば、自分が動かずとも人が集まり応援をしてくれるでしょう。しかし、山の天気のように気が変わりやすいところがあったり、自分の魅力に頼って何もせずにいると、やがては荒れ山に。山の内部は活動があり、内面には気性の激しさと強い反抗心を秘めています。怒りを貯め続け噴火を起こせば周囲の人は離れていってしまいます。良い山は万物を育て、太陽の光や水すべてを必要とします。柔軟さを身につけ、出会った人はご縁のある人として愛情奉仕をしていくことが、山の裾野を広げます。ですが、付き合う相手も大切ですので「誰と生きるか」も見極めましょう。
己(つちのと・畑・大地)の特徴

自然界のもので例えると、「畑」になります。母なる大地と言われるように、面倒見の良さや母親的愛情があります。人を支える、与えていくのが得意です。まずは土壌を整えることが大事で、どれだけ勉強し準備をしておくかがポイントです。また、どういう人が耕すかで土地は大きく変わります。良くも悪くも影響を受けやすいです。畑はその場所からは動きません。柔軟性はありますが、消極的だったり気迷いすることもあります。畑は何もしなければ、ただの荒地になってしまいます。優しさと粘り強さを発揮させながら、決断力を養い、前向きに行動していきましょう。誰からも慕われる特性が最大限に活かされ、大きな成功へと導かれます。
庚(かのえ・鋼鉄・刀)の特徴

自然界のもので例えると、「刀・鋼鉄」になります。まさに鉄の志を持っており、向上心、試練や困難に立ち向かう力、粘り強さがあります。目標がなければただの鉄の塊で終わってしまうので、いかに理想や夢を持てるかがテーマとなります。また、激しい気性も秘めていますので謙虚さを忘れないように。そうでなければ敵も多くなります。「鉄は熱いうちに打て」の言葉通り、打たれる事を恐れずにチャレンジする事で、本来の良さを生かせます。スピードも命です。鉄が熱されて形を変えるように、順応性も合わせ持っています。自分を磨くだけでなく、刀には刀の、包丁には包丁の役割と、誰かのために行動できる性格に意識的に進化させていくと良いでしょう。
辛(かのと・宝石)の特徴

「辛」は「宝石」になります。美しく輝く宝石も、初めは輝きのない原石です。磨かれて輝くと言わんばかりに様々な試練や困難に出会うでしょう。様々な局面を乗り越えるためにコミュニケーション能力・教養・闘争心を育てておく必要があります。次々に起こる荒波に、自分自身が打ち砕かれてしまうからです。しっかりとそれらの問題と向き合い、解決していく事が大切です。そのプロセスの中で、人間性が磨かれ、独自の魅力が身についていくのです。また、自分自身を大切にし、価値ある存在と信じることです。輝くためのキーワードは「遊び」。伸び伸びした楽天的な性格に進化させ、清濁合わせ持つような広い心を持つことで、大業を成すことができるでしょう。
壬(みずのえ・海)の特徴

「壬」は「海・大河」になります。広くゆったりとした海のように、どんな時でも慌てたり焦ったりしない精神力の強いところがあります。また、水は器の形次第でどんな形にもなります。人の心を読み取る聡明さと知恵も備え、円満に関係を築くことができる人です。自然と運が味方し、社会で大成功する吉運の持ち主ですので、大器のごとくどんと構えることです。下の者や困っている人を放っておけず、正義感にも満ちています。たびたびは氾濫しませんが、一度キレると誰も手がつけられないほどの大洪水を起こすエネルギーも秘めていますので、明鏡止水の心で万事を眺め、感情・思考の波をコントロールする術を身につけると良いでしょう。
癸(みずのと・雨)の特徴

自然界のもので例えると、優しく繊細な「雨」になります。10種類ある十干の中で力量は最弱です。ですが、雨は一点集中するとコンクリートさえも貫く力があるのです。周りの人との関わりの中で自分のポジション(適材適所)を見つけることで、その本領を大いに発揮することができます。白黒ハッキリさせないと気が済まないところや、意外と好き嫌いが激しい面もあり、人と対立しやすいので苦労も多いでしょう。しかし、失敗から学び、自分の中に徳を育てていくことで本来の人格者である素質が花開きます。強情・短気を起こさず、争いを慎み、他人の話に耳を傾け、好き嫌いせず円満和合に努めましょう。誠実さや思いやりが、人やチームの心を潤します。